『自らが挑戦者として泳ぎ続けることで、他の人にも挑戦する勇気や希望を与えたい』を実現するために、会社を辞めオーストラリアに飛び出してきたわけですが、出国前にしなければならないことがたくさんありました。
今回は特に実施すべき項目5つを実施手順とともに紹介します。
出国前にしっかり準備をしておくことで、現地での生活がスムーズにスタートできたり、帰国後のトラブルを避けることができます。
出国してからでも対応できることもありますが、代理人を立てなければいけなかったり、住民票があった方がスムーズにできたりすることがあります。
無駄な手間や時間をかけないためにも、出国前に必ず実施しましょう。
この記事は以下のような人におすすめ!
- 海外ノマド・バックパッカーを目指したい人
- 中長期的に海外で生活をしようとしている人
- ワーキングホリデー・海外協力隊に参加予定の人
パスポート期限確認・ビザの取得
どの国に行くかを決めたら、まず初めにすべきことはパスポート有効期限・残存期間の確認とビザの取得です。
それぞれ国によってパスポートの残存有効期間とビザの有無条件が設けられています。
参考までにJALのページで主要国のパスポート残存有効期間とビザ取得の有無を一覧にしたページがありましたのでLinkを紹介します。
パスポートについて
パスポートを取得していない人はまずは取得しましょう。
パスポート情報に基づいてビザを申請するためなるべく早く取得しましょう。
遅くとも2ヶ月ほど前には取得していた方が安心です。
パスポートの残存有効期間は滞在国、滞在期間、入国目的等により様々ですが、おおよそ3~6ヶ月以上とされている場合が多いです。
長期滞在の場合は滞在予定期間よりも長い残存有効期間を求められる場合もありますので、まずはどれだけパスポートの残存有効期間がその国で求められているのか大使館のサイトなどで調べましょう。
ビザについて
日本のパスポートは世界的にみても短期滞在(30~90日程度)であればビザ不要で滞在できる国が多くあります。
その一方で、短期滞在であっても事前にビザを取得したり、入国時にArrivalビザを取得しなければならない国があります。
これから入国する国でビザが必要かどうかを調べ、必要であれば適切な手続きをして取得しましょう。
手続き方法
原則として、国によって異なるので一般的に必要な書類や手順を紹介します。
詳細は各国の大使館ページなどで調べてください。
- 取得すべきビザの種類の確認:滞在期間、滞在目的によって必要なビザが異なります。
1箇所に90日程度で、その国でビジネス目的でなければ『観光ビザ』で良いでしょう。
初めて行く国であれば、最初から長期的なビザを取得せず、最も取得しやすいビザで短期間様子を見て、本当にその国で長期的に生活していきたいと思った時に、適切なビザに切り替える方がよいです。 - 申請書類の準備:パスポート、申請書、証明写真、滞在先の情報、経済証明書など国や取得するビザによって異なります。
- 申請:オンライン/大使館へ郵送申請
各国の大使館または領事館で申請手続きを行います。オンライン申請が可能な場合もあります。特に郵送の場合は配達までの日時を含め余裕を持って申請しましょう。 - 申請費用の支払い:申請費用は国によって異なります。オンライン決済できる国が多くなっていますが、場合によっては振込の場合もあるため、支払い方法を確認し、手続きを進めます。
- ビザの取得:現物もしくはオンライン上で取得。
取得後は記載内容に間違いがないか確認しましょう。パスポート表記名と異なる場合、入国できない可能性もありますので、時間に余裕を持って申請し、記載内容に間違いがないことを必ず確認してください。
留意事項
申請から取得まで数分で取得できる国もありませすが、アナログで申請・発行している国に関しては時間がかかります。
郵送の場合、書類発送から到着までに2-4日、書類作成に5営業日、作成後入金・入金確認に2営業日、ビザ発行・送付に2-4日と2週間程度かかる国もまだ残っています。
慌てて発行して間に合わなかった・間違えて申請してしまったとならないように、目的地が決まったら必要であればすぐに申請しましょう。
行政手続き
今回は企業に属せず長期的に出国予定の人向けの内容となっています。
企業から給料を取得しながら長期的に海外赴任する人では手続きが異なりますので要注意です。
海外に長期的に滞在予定の人は日本の住民票や税金の手続きが必要となります。未処理だと、帰国後に面倒な手続きやペナルティが発生したり、本来は不要だった税金を支払ってしまう可能性があります。
住民票を抜いて、年金の手続きをする
- 海外転出届の提出:現住所の住民票からは『徐票』扱いとなる
住民票が除票されることで、住民税の納付は不要となり、国民年金加入義務はなくなります。国民健康保険も資格対象外となります。
もし転出届を出さずに出国した場合は、上記の税金・社会保険料の支払い義務が生じますので要注意です。
手続き期間:国外転出する日の約2週間前から当日まで
手続き場所:住民票がある市区町村役場
必要書類:身分証明書(マイナンバーカード、運転免許証、パスポートなど) - マイナンバーカード継続利用申請:転出届と一緒にマイナンバーカードを提出 ※手続き方法
2024年5月27日から転出届を出しても、引き続きマイナンバーカードが利用できます。
※2015年10月5日以降に日本国内に住民票を置いたことのある、日本国籍の方のみ
マイナンバーカードがあれば、海外にいながら所得税の納付ができるようになり、これまで代理人を立てたり、一時帰国時に手続きしたりしていた手間がなくなります。 - 年金手続き:海外へ転出する場合、国民年金の加入義務はなくなる
※日本に住民票を残したままの場合は支払い義務が生じます。
加入義務はなくなりますが、任意で加入し続けることは可能です。メリット・デメリットを考慮しご自身が加入を継続するか判断しましょう。
【加入継続メリット】
・老後の年金受け取りが可能もしくは金額が多くなる
・万が一の際、障害基礎年金や遺族基礎年金が受け取れる可能性がある
【加入継続デメリット】
・月額16,980円(2024年度時点)の支払いが生じ続ける - 確定申告:日本で収入がある場合、出国前にその年の1/1~出国日までの確定申告を行う
- 郵便物の転送手続き:日本の住所に届く郵便物を転送する手続きを行い、重要な書類や通知が受け取れるようにする
・実家、親戚、友だちを頼る:郵便転送手続き、書類郵送先の住所変更
・実家、親戚、友だちを頼れない:DANKEBOX、Post Castなどの代行サービスを利用
海外保険に加入
もし万が一渡航中に怪我や病気で海外の医療機関を受診した場合、高額な医療費を請求される可能性があります。
その万が一に備えて、海外旅行保険に加入します。
どの期間、どの国に、どのような目的で渡航するかによって、クレジットカード付帯の海外旅行保険で良いのか、それとも別途保険会社の保険に加入すべきなのか異なります。
多くのクレジットカード付帯の海外旅行保険が出国日から1~3ヶ月を保証期間としている場合が多いので、3ヶ月以上滞在するか、怪我や病気リスクの高い国・目的での渡航かどうかで判断するとよいです。
そのほか、海外旅行保険には、下記の補償が含まれていることが多いため、万が一に備え何かしらの海外旅行保険に加入することを推奨します。
- 賠償責任
- 携行品損害
- 救援者費用
- 緊急一時帰国費用
クレジットカード付帯の海外旅行保険を利用する
クレジットカード付帯の保険を利用する場合は、以下の点を確認し、ご自身の必要とする保険内容を満たしているか確認しましょう。
- 利用付帯/自動付帯:当該のクレジットカードで出国前に規約に該当する決済を必要とするかどうか
- 保険金額:死亡・後遺障害/治療費/携行品保証/賠償責任など
- 保険期間:滞在中の期間をカバーできるか
1枚のクレジットカードで保険金額が満たなくても、複数の合算でご自身の必要補償額を満たす可能性があります。
また保険期間に関しても、出国後でも該当の決済があればそこから保険期間が計算されるカードもありますので、ご自身が保有しているカードを確認したり、必要に応じて新規発行するとよいでしょう。
ちなみにエポスカードは出国後、初めて旅行料金(公共交通用具のみ)を支払った場合、その日から90日間の保証となります。
多くのクレジットカードが旅行開始日から起算する補償が多い中、旅行途中から補償開始できるため、わたしはセカンドカードとして利用しています。
あと個人的におすすめなのが、楽天プレミアムカードです。
プライオリティパスの申請が可能で、空港ラウンジが利用できます。 ※2025年から条件改定
乗換時間が長かったり、早めに空港でチェックインしてラウンジで搭乗前の時間を有意義に過ごすことができます。
海外旅行保険は自動付帯で、利用付帯でさらに補償が手厚くなります。
保険会社の海外旅行保険に加入する
クレジットカードの保険で足りない分を保険会社の海外旅行保険でカバーするとよいでしょう。
特にワーキングホリデーや世界一周旅行などで長期的に日本を離れる場合はクレジットカードの保険期間では足りないことがあります。
海外旅行保険は出国日から起算されるため、クレジットカードの海外旅行保険→保険会社の海外旅行保険とリレー形式で使うことはできない点は要注意です。
こちらのサイトで保険期間や保険内容、保険料などを比較できますのでご参考にしてください。
参考までに75日間オセアニアに行く際の保険料と補償内容です。
今回わたしはクレジットカード2枚の合計で治療費500万程度の保険金額がカバーされる上に、保険期間の90日以内に帰国の予定でしたので、保険会社の海外旅行保険は加入しませんでした。
支払い方法の確保
渡航先のクレジットカード普及状況を踏まえ、必要な額の現地通貨を用意します。
クレジットカード
Visa, MasterCardをそれぞれ1枚ずつ計2枚保有していると安心です。
JCBやAmexは使えない国も少なくないため、持つとしたら3枚目のサブカードにするとよいです。
また、利用限度額も事前に確認しておき、気づいたら利用できなくなっていたとならないようにします。
オーストラリアではほとんどの場所でクレジットカードが使えます。コインランドリーでさえクレジットカード支払いができるためほとんど現金を使うことがありません。
逆に現金支払いできないところもあるため、渡航先がどれだけキャッシュレスを進めているか確認しておきましょう。
エポスカードと楽天カードでそれぞれ Visa, MasterCardを発行しておくと、海外旅行保険含め便利です。
現地通貨の用意
現地で両替することも可能ですが、事前に最低限両替しておくことをオススメします。
例えばカンボジアの場合、到着時に取得するアライバルビザは現金のみしか対応していません。
イミグレーション通過前に両替所もないため、日本円しか持っていないと大変なことになります。
実際にどう対応してもらえるか知りません。
そのほかの国ではどういう状況かはわかりませんが、念の為最低限の現地通貨を用意しておきましょう。
両替は空港、銀行、金券ショップなどでできますが、わたしがよく利用するのはオンラインでの両替です。
わざわざ両替しに行く必要はないし、何よりレートがいいです。
必要な額の日本円を銀行で振り込むと、最短で当日発送してくれます。
出国まで時間がない場合は空港もしくはお近くの換金してくれるところで用意する方が良いかもしれませんが、1週間以上あるのであればオンラインでの換金をオススメします。
こちらの海外マネーバンクは14時までに入金すれば、当日発送してくれます。
送料も無料でレートも良いのでぜひお試しください。
運転免許手続き
最後に意外と忘れがちになりやすいのが運転免許に関する手続きです。
これは2つあり、1つは更新手続き、もう1つは国際免許の取得です。
運転免許証事前更新手続き
ご自身の運転免許の更新期間に帰国の予定がある方は問題ありませんが、そうでない方は事前に更新手続きを行いましょう。
- 必要書類:運転免許証、更新期間中に手続きができない理由の事実を証するに足りる書類
- 手続き先:居住地の警察署、運転免許センター
- 費用:保有する運転免許証に準ずる
- 留意点:通常の更新と比べ、有効期限が短くなる
国外運転免許証取得手続き
渡航先で運転予定がある方は、国外運転免許証を取得しなければなりません。
特に試験などはなく、申請と費用を支払えば国内の運転免許を保有している方であれば取得可能です。
- 必要書類:運転免許証、写真1枚、パスポート(原本)
- 手続き先:居住地の警察署、運転免許センター
- 費用:2,350円
- 期限:発行から1年間 ※国内の運転免許の期限が1年未満の場合は国内免許に準ずる
その他
事前にしておくべきことを5つ挙げましたが、補足として当たり前ですが渡航先の住居の確保や通信環境の確保もしておきましょう。
宿泊先に関しては、仮住まいであれば1~2週間程度予約しておき、現地に着いてから定住先を見つければ良いと思います。
もちろん日本からホームステイ先やシェアハウス、賃貸など見つけてから渡航しても良いですが、活動拠点をどこにするか、交通の便や生活必需品の調達のしやすさなどからどの辺りに住むと生活しやすいかを判断してから住居を決めるとよいです。
また、現地コミュニティからオンラインには掲載されていない物件が見つかったりするため、渡航期間全ての住居を確保する必要なないかと思います。
また、通信環境についても長期滞在であれば現地SIMを購入した方が便利です。
短期であれば日本で海外旅行用のeSIMや物理のSIMを事前に購入することが可能ですが、この類のSIMはネットのみで電話番号がないものがほとんどです。
長期的な滞在となると電話番号が必要になる場合が多々あるので、現地の通信会社を契約しましょう。
特にワーホリで行く場合、履歴書や就労先で携帯番号が必要となります。
しかし3ヶ月程度で就労予定はなく、短期留学であればわざわざ契約する必要はないかと思います。
そんな人におすすめなのが、楽天モバイルもしくはAiraloのeSIMです。
楽天モバイルは国内での契約のまま海外でも携帯番号、ネット通信が利用可能です。
特に新たな契約は必要なく、オンライン上で少し設定することでそのまま利用可能です。
そのため日本と海外を行き来するような方にも、日本の携帯番号を失うことなく利用できるのでオススメです。
海外では2GBまで高速通信で利用可能ですが、使わなかったとしてもたった税込1,098円で電話番号を持ち続けらるので非常に便利です。
もう一つのAiraloはeSIMを事前に取得しておくことができるので、渡航先に到着したらすぐに利用が可能となります。
空港から宿泊先までの移動経路を調べるなど、すぐに通信環境が必要な際に役立ちます。
こちらのコードを使うと『HIKARU5131』USD3.00分割引が適応されるのでもしよろしければご利用ください。
まとめ
今回の記事では、海外に長期滞在する方向けに出国前にすべきことを5つ+α紹介しました。
出国前はすべきことが多く、もし万が一不備があっても海外からの手続きができなかったり不便だったりするため抜けもれなく出国できた方がよいでしょう。
今回はあくまで一般的にすべきこととその手順を紹介しましたが、細かいところは人それぞれ違うためご自身でも確認しましょう。
この記事のまとめです。
- 必要な残存有効期間のあるパスポート、滞在条件にあったビザの取得
- 行政手続き:転出届提出、年金手続き
- 海外旅行保険への加入:クレジットカード/保険会社
- 支払い方法の確保:クレジットカード保有、現地通貨の用意
- 運転免許関連:事前更新、国外運転免許取得
- その他:住居・通信環境の確保
これから日本を出て、海外に飛び出すとなるとワクワクだけでなく多少の不安があるかと思います。
しかし、事前準備でその不安が少しでも解消されるのであれば、しっかり日本で準備していきましょう。
今回の記事が事前準備に関して少しでも不安や心配事を取り除き、これからの挑戦の後押しになれば幸いです。
これから始まる海外での生活に向けて、一緒に挑戦していきましょう!!
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